第10回こうち森林ボランティア祭り(こうち森林救援隊) |
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2015年 10月 04日
この座談会には、NPO法人土佐の森・救援隊の副理事長(事務局長)四宮成晴氏が出席し「林業の復興」について知事と話し合いました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆対話の内容 (四宮氏) NPO法人土佐の森・救援隊の四宮です。今、技術を身につけるという話がありました。我々は県から、「副業型林家育成支援」ということで、誰でもできる林業、それから個人の方々ができる林業というのを目指していきたいという声をかけていただき、我々もやりますというところで6年目に入りました。毎年、30名前後ぐらいの研修生を受け入れて、そのうち数名程度は林業にそのまま向かっていく、今年もそういったメンバーの方々と一緒に研修を行っています。 それから、高橋副部長からいろいろ説明を受けました。小規模林業の話をずっと言っていますけど、知事が先ほどのあいさつの中で、自伐型林業と小規模林業を並列しておられましたが、どうもこの資料の中には自伐型林業という言葉がないので、ぜひこの中へ自伐型林業というのをどこかに入れていただけないかと思っています。 (知事) それは小規模林業とは自伐型林業を含むということでしょう。 (四宮氏) それともう1つ知事の言葉に感激したのは、中山間地域の方々が裏山に行って木を切り出して、それが日頃の生活であるとか産業に結びつければいいじゃないかと。私もそういうのを考えていまして、我々の活動の原点は、裏山に行って木を切り出してそれを薪にして、自宅の薪ストーブや五右衛門風呂、薪風呂に使っているというのがやっぱり我々の森を見る目の原点になろうかなと思っています。 林業振興という言葉を皆さんはおっしゃいますが、我々は振興ではなくて復興という言葉を使っています。今ある林業が良いというのではなくて、かつては自分で、それができなければチームで地域の山を整備していた。言い換えれば、昔よき頃の林業をもう一度復活させる。そういった林業を復興していこうというのが我々土佐の森・救援隊の到達点であり、最終的な目的をそこに置いております。 それと同時に、知事もおっしゃっていましたように、それが中山間地域の活性化、再生につながっていけばいいということで、我々はそこに介して地域経済と連携するために、地域通貨券の発行であるとか様々なところの仕組みをそこに入れていき、森林整備が地域産業あるいは地域経済、地域の再生につながるような仕組みをもっていろんな活動をしております。 そうする中で、うちの中嶋理事長が大きく声を高らかにしているのが、その担い手であるのが自伐型林業。これをこれから進めていくことが林業の復興にもつながるし、中山間地域の再生にもつながっていくのではないかと思っています。小規模林業イコール自伐型林業ということで進めていっていただければと思っております。 また意見をお聞きしますと、我々の活動というのは森林整備はもちろんのこと、先ほどの我々の環境活動と福祉活動を横串を刺したような形で、中山間のおじいちゃんやおばあちゃんの家に我々が切り出した林地残材を薪にして提供する、そういった活動もしながら自伐型林業の全国展開をする。それから東北の沿岸、特に三陸沿岸域の方では、就労というところを1つの切り口にし、就労を目指した自伐型林業のあり方の取組を始めてもう3年目になります。 そういったことで通常の森林整備もしながら、中間ドナーの運営もしたり、東北支援をしたりという活動を我々土佐の森・救援隊は行っております。 (知事) ありがとうございます。自伐型としての就労の支援をされていますが、その就労される人の形態は専業の場合もあれば副業の場合も、いろいろなパターンがあるのでしょうか。 (四宮氏) 自伐型林業の特徴というのは、関わる人のライフワークに応じた、どのような形でも入っていけるというのが一番の特徴です。専業でなくてももちろん構いません。まずはアルバイト、それからボラバイト、それから副業型、そして最後は正業というふうにピラミッド型で構成される林業にかかわる形態というのが理想ではないかと。どこのスタンスでも関わってくる、どんな人のライフワークにも応じた林業ができるというのが自伐型林業であり、小規模な林業であるというふうに我々は考えております。 (知事) 中山間へ行って高齢者の方の昔の話を伺うわけですが、お姉ちゃんがお嫁さんに行く時、親父が木を切ってきて、そのお金でいわゆる嫁入り道具を揃えたと。ほんとに裏山にある木を切って、それが金になって、人々の暮らしの足しになれば。資源が溢れているわけですから、そのようにぜひ持っていきたいものだなと思っています。 さっき筒井さんの言われた、嶺北はいろいろ売り先がいろんな形で多様にあって恵まれているとおっしゃっておられましたが、多分、売り先の商流が少しずつ太くなってきているのではないか。高知おおとよ製材はその1つの成果だと思っているのですが、やはりCLTなど売り先を増やしたいということも思っていますし、少し増えてきつつある。だから、今こそ、この自伐型林業に従事しようとする人の数をもっと増やしていくいいチャンスかなと思っていますが、いかがでしょうか。 (四宮氏) そうですね、あとエネルギーもあります。それも含めて、この誰もが参画できるような林業というのが出てくれば、もっと大きく林業が動いてくるのではないかと思います。日本国60%以上が森林、高知県だと84%です。これは非常に大きな開発領域であるというふうに当組織の代表は言っております。この開発領域である84%を使わない手はないのではないか、これからの林業の大きな道じゃないかなと思っております。 (知事) 自伐型林業で新たに取り組もうとされる方で、自分で山を持っていない人もいますが、そういう人の場合はどうされるのでしょうか。 (四宮氏) 個人で別にチームを作ってすることもできますし、誰かの山と森林協定を結んですることもできます。 先ほど筒井さんがおっしゃったように、例えば町有林や県有林、国有林を開放していただいたり、施業をすることができない個人の山主さんから提供していただいたりすることによって、今まで山を持ってない、林業に全く関わってない方々も林業という世界へ飛び込むことができる。そういうことが可能ではないかと思います。 (知事) 移住の受け皿となり得るのではないかと思いますが。 (四宮氏) そうです。 (知事) ありがとうございます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー [参考] ◆「土佐の森方式」による森林整備及び中山間地域の活性化、再生 ・C材で晩酌を!事業 #
by kawauso100s
| 2015-10-04 06:52
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