2007年 05月 31日
四万十川物語(リレーエッセー)15 |
[第15話] 山藤花氏
プロフィール
四万十川通信編集長
四万十川百人一首編纂者
四万十市中村百笑町在住
バーチャル「四万十川博物館」館長
ーーーーーーーーーーーー
■詩歌と四万十川と百人一首・・・
いわゆる文学書に、四万十川の名前が出てくるのは、いつ頃か定かではない。
元禄12年(1699)、眞念法師が書き記した「四国偏禮道南増補大成」(今で言う、「四国遍路ガイドブック」)には、足摺岬(第38番札所金剛福寺)と、宿毛市平田の延光寺の分岐点、土佐清水市市野瀬にある番外霊場、眞念庵(眞念法師の庵)を紹介する個所に『川有、俗に四万十川と云、洪水の時ハ下のかや浦舟わたし有』と、四万十川の記述を、みることができる。
この書には、川の所在は数多く記載されているが、川の名前そのものが記述されている個所はあまりない。
ルビがないので、当時四万十川は、どのように呼ばれていたかは分からないが、全国各地から来るお遍路さん達にとって、『四万十川』という名前には、ある種の「こだわり」と「あこがれ」が、あったのかもしれない。
詩心ある、お遍路さんによって、四万十川をうたい込んだ、和歌や俳句が数多く詠まれ作られたことであろうが、古文書には、その記録がほとんどない。
しかし、この平成の世に、100人もの四万十川を愛してやまない人たちによって、100の短歌と100のコメントが寄せられ、それに100の写真が添えられて、平成19年3月31日、ついに『四万十川百人一首』が完成する。
そして、8月には、高知新聞社から『四万十川百人一首』が出版されることが決まった。
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[リレー・エッセー] 第16話(最終回) 予告
■四万十川応援歌
次回は、開高健氏です。
と言っても、天国の開高氏からエッセーが届いたわけではなく、かって、氏がカヌーを楽しむために、四万十川にやって来たとき、お相手をした四万十太郎(西内燦夫)氏から寄せられたものです。
『四万十川応援歌』と題された、詩文的なエッセーですが、開高健氏の大自然観が述べられている、今となっては、大変貴重な玉稿です。
跳びながら一歩ずつ歩く。
火でありながら灰を生まない。
時間を失うことで時間を見出す。
死して生き花にして団子。
酔わせつつ醒めさせる。
傑作の資格。
この一瓶。 ・・・サントリーオールド
プロフィール
四万十川通信編集長
四万十川百人一首編纂者
四万十市中村百笑町在住
バーチャル「四万十川博物館」館長
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■詩歌と四万十川と百人一首・・・
いわゆる文学書に、四万十川の名前が出てくるのは、いつ頃か定かではない。
元禄12年(1699)、眞念法師が書き記した「四国偏禮道南増補大成」(今で言う、「四国遍路ガイドブック」)には、足摺岬(第38番札所金剛福寺)と、宿毛市平田の延光寺の分岐点、土佐清水市市野瀬にある番外霊場、眞念庵(眞念法師の庵)を紹介する個所に『川有、俗に四万十川と云、洪水の時ハ下のかや浦舟わたし有』と、四万十川の記述を、みることができる。
この書には、川の所在は数多く記載されているが、川の名前そのものが記述されている個所はあまりない。
ルビがないので、当時四万十川は、どのように呼ばれていたかは分からないが、全国各地から来るお遍路さん達にとって、『四万十川』という名前には、ある種の「こだわり」と「あこがれ」が、あったのかもしれない。
詩心ある、お遍路さんによって、四万十川をうたい込んだ、和歌や俳句が数多く詠まれ作られたことであろうが、古文書には、その記録がほとんどない。
しかし、この平成の世に、100人もの四万十川を愛してやまない人たちによって、100の短歌と100のコメントが寄せられ、それに100の写真が添えられて、平成19年3月31日、ついに『四万十川百人一首』が完成する。
そして、8月には、高知新聞社から『四万十川百人一首』が出版されることが決まった。
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[リレー・エッセー] 第16話(最終回) 予告
■四万十川応援歌
次回は、開高健氏です。
と言っても、天国の開高氏からエッセーが届いたわけではなく、かって、氏がカヌーを楽しむために、四万十川にやって来たとき、お相手をした四万十太郎(西内燦夫)氏から寄せられたものです。
『四万十川応援歌』と題された、詩文的なエッセーですが、開高健氏の大自然観が述べられている、今となっては、大変貴重な玉稿です。
跳びながら一歩ずつ歩く。
火でありながら灰を生まない。
時間を失うことで時間を見出す。
死して生き花にして団子。
酔わせつつ醒めさせる。
傑作の資格。
この一瓶。 ・・・サントリーオールド
by kawauso100s
| 2007-05-31 20:40
| 四万十川物語